ローマ書 15章 「私たちはひとりひとり、隣人を喜ばせ、その徳を高め、その人の益となるようにすべきです。」 (ローマ 15:2) 「私たち力のある者は力のない人たちの弱さをになうべきです。自分を喜ばせるべきではありません。」前章につづく対人関係、特に弱い人たちにどう接すべきかの勧めです。クリスチャンの対人関係の基本は、「隣人を喜ばせ、その徳を高め、その人の益となるようにする」ことです。その模範はイエスさまです。「キリストでさえ、ご自身を喜ばせることはなさらなかったのです。」イエスさまは苦しみを受けて私たちを救ってくださいました。「徳を高め」と訳されていることばの意味は家を建てるということで、人と接するとき、その人を神さまが造られたその人ほんらいの者として生かすようにつとめるべきことを教えているのです。そこから、「キリストが神の栄光のために、私たちを受け入れてくださったように、あなたがたも互いに受け入れなさい。」という勧めが与えられます。イエスさまは、神の真理を現わすために割礼のある者、つまりユダヤ人の僕となって、彼らを神の子としようとされましたが、それだけでなく、ユダヤ人が軽んじていた異邦人にも救いの手を伸べ、彼らがあわれみのゆえに神を崇めるようになるための働きをされました。このイエスさまの異邦人への働きを進めるために、主はパウロを異邦人の使徒として召されたのです。その自覚の上で、パウロは、今のトルコからバルカン半島まで伝道して回りましたが、さらにローマからスペインまでも福音を伝えたいと言うのです。主にあるヴィジョンの壮大さに感動しました。アーメン。
唄野 隆 |