ローマ書 13章 「夜はふけて、昼が近づきました。」 (ローマ 13:12) 「人はみな、上に建つ権威に従うべきです。」ということばで始まります。前の章で、クリスチャンとして生きることは自分の全生活を主にささげることだと語り、お互いが愛しあいキリストのからだとして一つの交わりを育てるようにと勧めたパウロは、ここで、クリスチャンの社会生活についての指針を与えます。私たちはイエスさまを信じ、キリストのからだとされますが、現実にはキリストを知らない人々の間で生活するのです。そういう人々の中でどう生きるかは大事な現実問題です。パウロは、まず社会の秩序を守ることの大切さを示します。彼は、神さまを知らない社会も、実は、神さまの御支配の下にあり、神さまは、支配者を立てて、社会をおさめさせておられるのだと信じていたのです。ですから、上に立つ権威には従い、彼らがそのつとめを果たすための費用をまかなうための税は滞りなく納めるように勧めたのです。借りを残したままではいけません。しかし、愛はもうこれで十分と言うことはありません。どれだけ人を愛してもまだ借りは残ります。お返しできないだけの大きな愛をイエスさまは私たちに注いでくださったのです。イエスさまの愛を覚え、隣人を愛するとき、私たちは、神さまが喜ばれる歩みをすることになるのです。「愛は律法を全う」します。主を知らない人々の間で、このような生活ができるのは、「今がどのような時か知っている」ときです。「夜はふけて、昼が近づいて」います。「主よ。私も、今、『やみのわざを打ち捨て、光の武具をつけ』ます。御霊さま。助けてください。」と祈りました。
唄野 隆 |