使徒 13章 「ふたりは聖霊に遣わされて、セルキヤに下り、そこから舟でキプロスに渡った。」 (使徒 13:4) イエス・キリストの福音は、エルサレムから、ユダヤ、サマリヤ、そして異邦人たちにも伝わっていきました。そこには、主の深い御思いが働いていました。教会迫害によってアンテオケに流れてきたキプロス人とクレネ人とがギリシャ人にも福音を語ると、主の御手が働いて、多くの人々が信じました(11:20,21)。そのようにして生まれたアンテオケの教会に、聖霊がバルナバとサウルを聖別して、主の召した任務につかせるように命じられました。教会は、祈りと断食と按手をもって二人を送り出しました。バルナバのいとこマルコが助手として同伴しました。彼等は聖霊に導かれて、セルキヤからキプロスに渡りました。そこで、地方総督セルギオ・パウロが福音を聞こうとしたのを魔術師エルマが妨げたので、サウルが彼をにらみつけて、お前は目が見えなくなる、と言うと、本当にエルマの目が見えなくなりました。総督は驚嘆し、信仰に入りました。このときから、サウロはパウロと言われるようになりました。彼らはパンフリヤのべルガに渡り、アンテオケで福音を語りました。大きな反応がありましたが、ユダヤ人の反対も起こりました。そのとき、パウロは、ユダヤ人が福音を拒否したので、異邦人に向かう、と宣言しました。福音はユダヤ人の占有物ではなく、世界のすべての人とのものだ、と宣言したのです。お前は福音を自分だけのものとしていないか、世界のすべての人のものとなることを求めているか、と問われているのを覚えます。
唄野 隆 |