ヨハネ 21章 「こうお話になってから、ペテロに言われた。『わたしに従いなさい。』」 (ヨハネ 21:19) イエスさまは復活されましたが、死人の復活という途方もない出来事を前にして、弟子たちは心の整理がつかなかったのでしょう、ガリラヤに帰りました。しかし、落ち着かず、特にペテロは、イエスさまが捕らえられたとき、大祭司の庭で、お前も仲間だと言われて、三度も主を知らないと言った心の責めに捕らわれて、じっとしていることがでなかったようです。「私は漁に行く。」と言って立ち上がりました。一緒にいた弟子たちもともに漁に出ましたが、魚は一尾も取れませんでした。夜があけ染めたとき、イエスさまが、テベリヤ湖畔に立たれました。そして、食べる物はないね、と語りかけ、舟の右側に網を下ろしてみよ、言われました。彼らがそのとおりにすると網いっぱいの魚が取れました。そのとき、主の愛された弟子が、イエスさまだ、と気づきました。ペテロは、それを聞くと、上着をまとって湖に飛び込みました。陸に上がると、朝食の用意ができていました。イエスさまは、取れた魚も持ってくるように、言われました。ペテロは、イエスさまに召されて主の弟子となったときのことを思い出したに違いありません(ルカ5:1−11)。食事が終わったとき、イエスさまは、ペテロに三度、「わたしを愛するか。」と聞かれました。ペテロは「私があなたを愛することは、あなたがご存知です。」と三度、答えました。イエスさまは「わたしの羊を飼え。」と三度、言われました。こうして、イエスさまは、ペテロを初めの召しに回復されたのです。私たちが失敗しても、主は回復してくださる、と私は信じます。
唄野 隆 |