聖書一日一章メッセージ集


ヨハネ 19章

「この後、イエスは、すべてのことが完了したのを知って、聖書が成就するために、・・・『完了した。』と言われた。」

                  (ヨハネ 19:28,30)

 ユダヤ人たちは、イエスさまが自分を王キリストだとしローマ皇帝カイザルに反逆をそそのかすから死刑にせよ、とローマの総督ピラトに要求しました(ルカ23:2)。ピラトは、彼らの訴えはねたみから出たものだと気づいて、イエスさまを釈放しようと努力しました。極悪犯罪人バラバとの比較でならイエスを釈放してもよいのではないかと持ちかけ、王服を着せて物笑いにし、鞭打ちの辱めを与え、これぐらいでもうよかろう、と取引を試みましたが、ユダヤ人は同意しませんでした。ユダヤ人の王を十字架につけてよいのか、という問いかけには、自分たちの王はカイザルしかない、と反撃され、ローマの総督としては、カイザルに従わない別の王は殺すしかない、ということになりました。ピラトは、イエスさまを、「ユダヤ人の王」として十字架につけました。ユダヤ人たちが「ユダヤ人の王と自称した。」と罪状書を書き換えるように要求しましたが、それまでずっとユダヤ人に妥協してきたピラトが、このときだけは断固として、その要求を退けました。背後に主の御手が働いていたとしか言いようがありません。イエスさまは、全人類を代表するユダヤ人(創世記28:14)の王として、長く不信を積み重ねてきたユダヤ人の、そして全人類の罪を背負い、その贖いとして死なれたのです。イエスさまが「完了した。」と言われたのは、その贖罪の御業の完全成就を宣言されたみことばだったのです。私たちの罪の贖いは完成したのです。アーメンです。

唄野 隆



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