ヨハネ 2章
「あの方が言われることを、何でもしてあげてください。」
(ヨハネ 2:5)
イエスさまがヨハネからバプテスマを受け、弟子たちを召し出されてから三日目、イエスさまは、ガリラヤで、婚礼に招かれ、弟子たちを連れて参加しました。イエスさまの母マリヤもそこにいました。客が思ったより多かったのでしょうか、宴の途中でぶどう酒がなくなりました。マリヤは、イエスさまに向かって、「ぶどう酒がありません。」と言いました。何とかしてやれと指示する思いが働いていたのでしょう。優しい母がよくやるやり方です。イエスさまは、「あなたとわたしと何のかかわりがあるのですか。わたしのときはまだ来ていません。」と言われました。親といえども神の前における子の人格の独立を尊ぶべきだということと、イエスさまは神さまのご指示に従って行動するので、マリヤの指示を受けるものではない、と言う意味が込められています。マリヤはそれを素直に受けました。そして、手伝いの人たちに、「あの方が言われることを、何でもしてあげてください。」と言いました。イエスさまが神さまのご指示に従って行動することをそのまま認め、それに従うという姿勢を示したのです。神さまの恵みの御業が行われるのは、この姿勢をもった人々を通してです。イエスさまは、水をぶどう酒に変える奇跡をもって、婚礼の喜びを満たされました。イエスさまが宮に入って最初になさったのも、宮に関わる人々に、まず神さまの主権を認め、神さまを第一にする姿勢を整えさせることでした。自分の利益のために神さまを利用する姿勢を正させられたのです。「私も主を第一にし、主にのみ従います。」と祈りました。
唄野 隆 |