今日の聖書一日一章からのメッセージです



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         詩篇 9

「私は心を尽くして主に感謝します。あなたの奇しいわざを余すことなく語り告げます。」
                       (詩篇 9:1)

詩人は主を賛美しています。感謝の賛美です。それは彼が主のみわざの素晴らしさを知ったところから湧き出た賛美でした。彼は主のみわざを余すところなく語らずにはおられませんでした。それは彼の喜びでした。私もこんな賛美をささげたい、と思いました。彼が主のみわざだと悟ったのは、主が義をもって世界をさばき、公正をもって国民をさばかれることを知ったからでした。主が悪人をさばき、彼等が滅ぼされ消し去られたのを彼は見たのです。具体的には悪人が自分の掘った穴に落ち込んで滅びたことでした。私たちは、悪人を見ると、自分で彼を打ち倒し正義を実現しようと考えます。しかし、そういう試みは、しばしば、かえって敵の強大さに直面し、彼に勝てないことを知る敗北感を生み、苦々しさを残します。しかし、そういう中で、祈り、静かになって、主を待っていると、強大に見えた敵が、自分で掘った落とし穴にはまり、滅び去ってしまうのを見せられ、目には見えないけれども、主が正義をもって世界を支配しておられることを悟る時が与えられます。詩人はそういう経験をし、その中から、先に見たような素晴らしい賛美を生みだしたのです。それまでの間は、彼も、「主よ。私をあわれんでください。私を憎む者から来る私の悩みを見てください。」、「主よ。立ち上がってください。人間が勝ち誇らないために。」と祈る苦しい時を通ったのです。目の前の苦しみに惑わされず、主の正義と愛の御支配を信じる者でありたいと思います。

      唄野隆



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