今日の聖書一日一章からのメッセージです



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                     エステル記 2章

「このことは王の前で年代記の書に記録された。」
                    (エステル記 2:23)

出だしの「この出来事の後」と言うのは、恐らく、アハシュエロス王がギリシャ遠征に30万の大軍を送り、サラミスの海戦に破れて引き上げた出来事だと思われます。王は、孤独と失意のうちに、王妃ワシュテイのことを思い出したようです。しかし、ワシュテイが王妃として戻ってくれば、先に彼女を追放するように進言した高官たちの立場は危うくなります。彼らは、全国から美女を集めて、王の気に入った娘を王妃とするように王に進言し、王はその進言を受け入れました。こうして、ユダヤ人の孤児で美しい娘になっていたエステルが王宮に召し出されました。彼女は従兄のモルデカイに養われ、彼の言うことには何でも従っていました。モルデカイは主を信じる主に忠実な人でした。エステルは天与の美貌と素直な人柄で人々を惹きつける魅力のある人だったようです。王宮で娘たちの世話をする宦官ヘガイの好意を得、また王にも気に入られて、多くの競争者がいたのに、王妃とされました。こうして、ユダヤ人が災難にあったとき、彼らを助けるための主の布石が打たれました。その頃、彼女の従兄で、養父であり、また信仰の導き手でもあったモルデカイが、ふとしたことから、王暗殺の企てを知って、それを王に伝え、王が災難を免れる出来事がありました。このことはすぐに忘れ去られたようですが、そのことは王の年代記の書に記録されました。これも、後のユダヤ人救出のための主の布石だったのです。主は、このように、私たちの気づいていないところで、私たちを救うための準備を整えていてくださる御方なのです。
 
                      唄野隆



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