今日の聖書一日一章からのメッセージです



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                     エステル記 1章

「もしも王によろしければ、・・・王は、王妃の位を彼女よりもすぐれた婦人に授けてください。」
                    (エステル記 1:19)

 エステル記は、捕囚としてバビロン連れてこられたユダヤ人たちが滅ぼされそうになったとき、不思議ないきさつでエステルがペルシャの王妃となり、彼女を支えたモルデカイの信仰と知恵とを用いて、主がユダヤ人たちを救われたことを記しています。ペルシャのアハシュエロス王はインドからエチオピアに至る大帝国を支配していました。彼は、その統治下のすべての国々の首長、高官を集めて180日に及ぶ会議と宴会を開きました。ギリシャ遠征の打ち合わせだったと思われます。この戦争はサラミスの海戦の敗北で終わります。王はこの会議の最後の一週間を一般国民にも公開の大宴会としました。そのとき王は酒に酔って陽気になり、王妃ワシュテイを着飾らせて人々の前に連れ出し自慢したくなったようです。しかしワシュテイは“私は見世物ではない”と思ったのでしょうか、王の命令を拒みました。王は怒り、彼女をどうしようか、と高官たちに相談しました。彼らは、王妃ワシテイが王の命令を拒んだことが知れ渡るとペルシャ全国で妻が夫に従わなくなると言って、ワシュテイを退け王妃の位を他の女に与えるように進言しました。王権確立のための政治的配慮からの助言でしたが、王の面子や王妃のプライド、家臣たちのおもねりなどの入り混じったつまらぬ出来事でした。しかし、こうしてユダヤ人の娘エステルがペルシャ王妃になる道が開けました。主はこの世のすべての出来事の背後に働いて主の民を守り、御自身の栄光を現わされるのです。
 
                      唄野隆



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