今日の聖書一日一章からのメッセージです


2021年8月30日(月曜日)

堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                     イザヤ書 15章

「わたしの心はモアブのために叫ぶ。」
        (イザヤ書 15:5)
 
 15章は、モアブにたいするさばきの宣告です。次の16章まで続きます。モアブはアブラハムの甥ロトの子孫でイスラエルとは近い関係にありましたが、高慢で、権謀術策を弄し、イスラエルもユダも、モアブによって煮え湯を呑まされることが何度もありました。しかし、そこから信仰深いルツが出たり、ダビデがサウルに追われていた時期、ダビデが両親をモアブ王に預けたというようなこともありました。15章は、モアブ対する災いが、突然、急激に、モアブ全土に襲いかかることを語ります。「ああ、一夜のうちにアルは荒らされ、モアブは滅び失せる。ああ、一夜のうちにキルは荒らされ、モアブ滅び失せる」という預言の、アルも、キルも、モアブの中心都市です。今日の日本で言えば、東京、大阪が一夜にして滅んだというような、急激で広範囲に及ぶ激烈な災害です。具体的には、北から外国の大軍がモアブに攻め込み、北の国境から南の国境まで、一気に荒らしまわり、モアブ全土を荒廃させることを示しています。ネボ、メデバ、ヘシュボン、エルアレはモアブ北部の要害、ツオアル、エグラテ・シェリシャ、ホロナイムは南部の町々、アラビム川は南のエドムとの国境にある川です。この災いの預言の真ん中で、突然、「わたしの心はモアブのために叫ぶ」ということばが発せられ、何度も「ああ」と嘆きの声が聴こえます。モアブの罪を罰するために災いを下しながら、そうせざるをえない主の悲しみが溢れ出たのです。主は、罪をさばかれますが、涙をもってさばきを行われるのです。ただひれ伏すのみです。
                          唄野隆



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