聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「主は私を光に連れ出し、私はその義を見ることができる。」 (ミカ7:9) 今日のミカ書7章は、現実を目の前にしての絶望から始まりますが、最後は、やがてもたらされる回復の時を見据えた希望の告白で終わっています。 1節から6節では、当時の北イスラエル王国がいかに腐敗していたか、ということが述べられ、それを目の当たりにしての、預言者ミカの失望が語られています。 4節の前半は、見かけは善人で、正しそうな人、この人達こそはと思える人も、実の所は刺のある人達である、ということが言われているようです。 7節以降は、ミカがそういう国の中にあってなお神様に忠実で、神様の約束に希望を置く、「残された人々」、レムンナント、を代表して語っている信仰告白です。 9節の前半では、そういう人達が自分の罪を認め、神様からの罰をへりくだって受け止めている姿が描かれているようです。しかし、彼らは、神様のお怒りは一時的なものであり、やがて神様が豊かな祝福に自分たちを与からせて下さることを信じていました。 また、最後の20節では、そういう人達の希望が、イスラエル民族の先祖であるアブラハムやヤコブに神様が与えて下さった約束に基づくものであることが、目の前の状況や自分たちの現実ではなく、神様のご真実に基づくものであることが告白されています。 この人達がそうであったように、私たちも周りの人々や社会の状況を見ると、ただ失望するしかありません。しかし、神様の約束に立つ時、どんなに絶望的な状況の中にあっても、どんなに自分の罪に失望しても、希望を失うことはないのです。イエス・キリストの十字架のゆえに、罪の赦しと永遠の命が与えられているという約束に固く立ち、平安と希望を持って歩む者とならせていただきましょう。 中谷建晴 |