聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「しかし、主よ。あなたはとこしえに御座に着き、あなたの御座は代々に続きます。」(哀歌5:19)

 今日の哀歌5章だけは他の4章とは違って、いろは歌のかたちを取っていません。このことは、この5章は文学作品としての形式をかなぐり捨てた祈りとなっているということのようです。きちんとした言葉遣いで祈るということは、どうでもいいことではありませんが、けれども時には、そういうものをかなぐり捨てて、自分でも論理的には矛盾していると感じながらも、自分の思いのたけをそのまま神様にぶつけるお祈りというものもあってもいい、ということをこのことは示しているのではないかと思われます。
 2節から18節で、作者は自分たちの置かれている状況が如何に悲惨なものであるかということをひたすら訴えています。このことは、彼が、神様は自分たちのことを思って下さる方であるということを固く信じていたこと、自分たちがこれだけ悲惨な目に会っているということを伝えた時に、「へー、だからどうしたというの」みたいなことをおっしゃる方ではないということを心から信じていたことを示しています。そして、神様は信じていた通りのお方であったということは、その後の、神様がそうさせて下さったとしか思えない形での、エルサレムの復興、南ユダ王国の再建が示している通りです。神様は私たちにとってもそのようなお方なのです。
 20節で作者が言っているように、私たちが期待しているタイミングではなくても、神様は必ず、私たちを回復して下さるのです。だから私たちはいつも希望を持って歩むことができるのです。その神様への信頼に堅く立って、不信仰に陥って絶望してしまうことなく、どんな状況の中でも希望を持って歩む者とならせていただこうではありませんか。

中谷建晴



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