聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         哀歌 3章

「主よ。私は深い穴から御名を呼びました。あなたは私の声を聞かれました。」
      (哀歌 3:55,56)

 哀歌作者は「私は主の激しい怒りのむちを受けて悩みにあった者。」と語りだし、“主は私を苦しめ、私がどんなに叫んでも聞きいれず、厳しく私を攻め、私は人々の物笑いの種となり、絶望に陥った”と苦しみを訴えました。そう訴えているうちに静かに自分自身を省み主を仰ぐように導かれたのでしょうか、主の特別のご介入があったのでしょうか、「私はこれを思い返す。それゆえ、私は待ち望む。」と語り出し、「私たちが滅び失せなかったのは、主の恵みによる。主のあわれみは尽きないからだ。」と告白し、「主の救いを黙って待つのは良い。人が、若いときに、くびきを負うのは良い。」と歌いました。静かに自分を見つめ、主を見上げたとき、“自分が罪をおかし、そのこらしめとして苦しみにあった、主がそうさせられたのだ”と気づいたのです。そこから、彼は、「主は、人の子らを、ただ苦しめ悩まそうとは、思っておられない。」という信仰の告白に導かれ、“今の苦しみは、主が私たちに自分の罪を認めさせ、主に立ち返らせるためだったのだ”と悟りました。そして、「私たちの道を尋ね調べて、主のみもとに立ち返ろう。」と決心して歩みだし、「主よ。私は深い穴から御名を呼びました。あなたは私の声を聞かれました。・・・私があなたに呼ばわるとき、あなたは近づいて、『恐れるな。』と仰せられました。」と告白しました。苦しみはまだ去らなくても、主がともにいてくださることに喜びと安らぎ、また勇気を与えられたのです。アーメンです。

                          唄野隆



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