聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                         哀歌 2章

「あなたの心を水のように、主の前に注ぎ出せ。主に向かって手を差し上げ、あなたの幼子たちのために祈れ。」
          (哀歌 2:19)

 この章も、「ああ、主はシオンの娘を御怒りで曇らせ、・・・」とエルサレムの破滅を嘆くことばで始まります。そして、エルサレムを打ったのは、敵ではなく、ほかならぬ主ご自身なのだ、と宣言し、“エルサレムの城壁は崩され、宮殿は滅ぼされ、要塞は破壊され、それだけでなく、主の聖所まで汚され、王も祭司も退けられ、預言者もことばを失った、エルサレムの城壁を荒れ廃らせようと決められたのは主なのだ”と語り、「主はその祭壇を拒み、聖所を汚された。」と叫びます。エルサレムの荒廃は悲惨なものでした。それを見る著者の目は涙でつぶれ、はらわたは煮え返りました。子どもたちは、飢え渇き、傷つき、瀕死の状態。預言者は悔い改めをもたらす、主のみことばを語らず、気休めのことばを語るだけ。そして、外国人は荒れ果てたエルサレムをあざけり、敵は勝ち誇っていました。そういう状況の中から、著者は祈りました。この企てを成し遂げられたのは主だと告白し、「あなたの心を水のように、主の前に注ぎ出せ。主に向かって手を差し上げ、あなたの幼子たちのために祈れ。」と呼びかけました。「主よ。ご覧ください。顧みてください。あなたはだれにこのようなしうちをなされたのでしょうか。」と主に問いかけ、“彼らはあなたの愛するあなたの子ではないのですか”と訴えました。愛するからこそ、汚れを許せず、厳しいきよめのこらしめを科されるのだ、と悟ったのでしょう。そうです。懲らしめの厳しさは主の愛の裏返しなのです。

                          唄野隆



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