聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 ヨナ書 1章 「主は大きな魚をそなえてヨナをのみこませた。ヨナは三日三晩、魚の腹の中にいた。」 (ヨナ書 1:17) ヨナ書は、預言者ヨナのことばよりも彼の歩みを通して主のみこころを示すという独特の様式で記されている預言書です。ヨナはイスラエルの預言者で、ヤラベアム2世の時代に、イスラエルの領土回復を預言したことが記録されています(2列王14:25)。この時代、アッシリヤは内政を固める必要があり、外に出ることができず、その間にイスラエルは勢力を伸ばすことができたのです。その頃ヨナは、“アッシリヤの都ニネベに行って叫べ、彼らの悪が主の御前に上ってきたからだ”という主のみことばを聞きました。しかしヨナは主の御顔を避けてタルシシュ、今のスペインへ逃れようとしました。イスラエルからニネベへ行くには北に向かうはずですが、ヨナはヨッパの港から、遠く西のタルシシュに向かう船に乗りました。彼は愛国者で、イスラエルを呑み込む恐れのあるアッシリヤなど、その悪が暴かれ滅ぼされたほうがよいと思っていたのでしょう。国を愛するあまりの覚悟の逃避行でした。ですから嵐が襲い船が沈みそうになっても平然と船底で眠りこけていました。祈りを求められ、お前は何者かと聞かれると、自分はヘブル人で天地の主なる神を信じていると告白し、自分を海に投げ込めば海は静まる、と言いました。彼らがそのとおりにすると、ヨナの言ったとおり海は静まりました。その人々は主を恐れました。そしてヨナは三日三晩、魚の腹の中に置かれました。ヨナは祈りの時を与えられました。すべて主を知らせるための主の備えでした。 唄野隆 |