聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「主が彼を追い払われたからだ。」 (エレミヤ46:15)

今日のエレミヤ書46章から51章までは、ユダの周りの国々に下る主の裁きの預言です。西から東へという順番になっていて、その最初に一番西にあるエジプトがとりあげられているのが、今日の46章です。
2節に出て来るカルケミシュという場所は、ユーフラテス川の上流、トルコ半島の根元とでも言うべき場所です。エジプトの軍隊はここまで進出していましたが、紀元前605年、ネブカデネザル率いるバビロン軍に決定的な敗北を喫し、それ以降中東世界における支配的な役割をバビロンに奪われてしまいます。そういう意味でこのカルケミシュの戦いは古代中東世界においては、重要な転換点でした。
5節から6節、10節から12節には戦いに敗れたエジプト軍の様子が、7節から9節にはそれ以前、傭兵をやとい、世界制覇を目指す勢いのあったエジプト軍の様子が描かれています。
13節から24節は、やがてエジプト本土にバビロンの軍隊が攻め寄せて来ることの預言です。
15節の3行目や25節以降では、これら全てのことが神様の裁きとしてエジプトに降りかかって来たことが語られています。17節では、おそらくはカルケミシュの戦いの直後、ネブカデネザルが父親が亡くなった知らせを聞いてすぐバビロンに帰ったせっかくの反撃の機会をエジプト王が逃したことが、大きな失敗として挙げられています。しかし、そういう風に人間的に見れば、あれこれ敗因を挙げることができるとしても、全ては神様の御手の内にあるのです。
そのように、全ては神様の御手の中にあることを覚え、その神様を信じ、その神様に従い、その神様のもたらされる勝利を自分のものとして経験する者とならせていただこうではありませんか。

中谷建晴



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