聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「ネタヌヤの子イシュマエルが行なったすべての悪」 (エレミヤ41:11)

今日のエレミヤ書41章では、エルサレムが攻め滅ぼされた後、占領軍であるバビロンによって総督に任命されたゲダルヤがイシュマエルという人物に暗殺された事件の次第が記録されています。
昨日の40章の10節で見たように、ゲダルヤという人物は残されたユダヤ人とバビロンの占領軍の間に体をはって立とうとしていた、大変責任感のある人物であったようです。また途方に暮れている人々にするべきことを的確に伝え、それを励ますことのできる有能な人物でもあったようです。また同じく昨日の40章13節から16節のヨハナンとの対話からは、正義にかなったことをあくまで行おうとする人物であったことが伺い知れます。いわば総督としては最高の人物であったようです。しかし、人々の中にはバビロンについた裏切り者だと思う人たちもあったのではないかと考えられますし、王族の一人であったイシュマエルなどからは、自分を差し置いて総督になった奴ということになったのではないかと思われます。おそらくは、イシュマエルのその妬みがゲダルヤ暗殺の直接の動機であったのではないか、と考えられます。つまりイシュマエルが人々のゲダルヤを裏切り者のように思う、そういう思いに乗って、自分の妬み心から出てくるものを実行に移した、というのがこの事件の真相なのではないか、と考えられます。
イシュマエルは一時的に勝利を得ますが、すぐに敗れ、結果としてイシュマエルとその回りの人々だけではなく、多くのユダヤ人を苦しい立場に追い込むことになって行くわけです。
妬みはそれほど破壊的な力を持ち、自分自身と回りの人々に害を及ぼすものなのです。聖霊様の助けをいただいて、妬みから清めていただき、災いではなく、祝福を運ぶ器とならせていただきましょう。

中谷建晴



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