聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「私は、カルデヤ人に投降したユダヤ人たちを恐れる。」 (エレミヤ38:19)

今日のエレミヤ書38章には、エルサレムの町が攻め落とされる寸前に起こった出来事が記録されています。
2節から3節に書かれている通り、エレミヤは最初から一貫して、エルサレムはバビロンの軍隊に攻め滅ぼされる、生き残るためにはバビロンに降伏するように、と預言してきました。しかし、そのエレミヤの預言は、4節で言われているように、バビロンと最後まで戦い抜こうとしていた指導者たちにとってはとても不都合なものでした。そして、とうとう彼らはエレミヤを殺してしまおうとしたわけです。
1節で名前の出ている者たちに迫られてゼデキヤ王は、責任を逃れるような言い方をしながら、エレミヤを殺すことを事実上認めます。結果としてエレミヤは殺されずに済むわけですが、ここでゼデキヤが取った態度、また、8節から13節では、今度はエベデ・メレクという人物に言われて、エレミヤを助けようとしたことに、彼の気の弱さ、優柔不断さがよく表れています。さらに19節では、神様が守ると約束して下さっているにもかかわらず、人を恐れて、あくまで降伏しようとしなかったことがわかります。エレミヤを救おうとしたり、16節で、エレミヤから神様の言葉を聞こうとしたりしていることからわかる通り、ゼデキヤ王は全く不信仰だったというわけではありませんでした。しかし、人を恐れるがゆえに、彼は神様を信じて敢えて一歩を踏み出すことをせず、結果として身を滅ぼしてしまったわけです。
 イエス様も、マタイの福音書10章28節で「からだを殺しても、たましいを殺せない人たちなどを恐れてはなりません。そんなものより、たましいもからだもともにゲヘナで滅ぼすことのできる方を恐れなさい。」とおっしゃっています。その通り、人よりも神様を恐れ、神様を信頼し、神様に従い、命を救う者、神様からの祝福に与かる者とならせていただきましょう。

 中谷建晴



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