聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「ところが、わたしがあなたがたにたびたび語っても、あなたがたはわたしに聞かなかった。」 (エレミヤ35:14) 今日のエレミヤ書35章と明日の36章は、回想シーンとして、時間をさかのぼって織り込まれているものです。34章ではエルサレムの陥落が間近に迫っている状況でしたが、35章はそれよりも20年近くさかのぼった時のことです。 レカブ人とは、別の所ではケニ人と呼ばれている遊牧民族でモーセの舅イテロの一族です。この民族はイスラエル民族とはずっと友好的な関係にあったようです。この章では、そのレカブ人もしくはケニ人の、祖先の教訓に対する忠実さとコントラストをなす形で、ユダの人々の主に対する不真実さが指摘されています。 11節で述べられている通り、この当時は、バビロンの軍隊から逃れてエルサレムに住んでいましたが、6節から10節で述べられている通り、レカブ人たちは、それまではずっと先祖ヨナダブの言葉に忠実に従って遊牧生活を続けていました。また、エルサレムに移り住んでからも、お酒を飲もうとしませんでした。イスラエル民族との交流は以前からのものでしたので、ずっとお酒の誘惑はあったことでしょう。しかし、彼らはあくまで先祖の言葉に従いぬき、お酒を飲もうとしなかったのです。ここではお酒を飲むことそのものが罪だということが言われているわけではなくて、このレカブ人たちの姿勢と、回りの民族の影響を受けて、偶像礼拝に走ったイスラエルの人々とは対照的だということが指摘されているのです。 周りがこうだから仕方がないではないか、こう言って、わかっていながら、御心に反する生活を続けるならば、神様の裁きを受けることになる、ということが言われているのです。心しましょう。 中谷建晴 |