聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「そこで私は、おじの子ハナムエルから、アナトテにある畑を買い取り、彼に銀17シェケルを払った。」 (エレミヤ32:9)

今日のエレミヤ書32章では、エルサレムがバビロンの軍隊によって包囲され、攻め落とされようとしている状況の中で、エレミヤがしたこととそのことの意味した所とが記されています。
1節から5節にあるように、エレミヤは神様からの言葉をそのまま語り、その内容が王様や人々の期待に反するものであったために逮捕され、監禁されてしまっていました。そのエレミヤの所にいとこのハナムエルという人物がやって来て、自分の土地を買ってくれるようにエレミヤにお願いします。おそらくは、エルサレムが包囲され、食べ物の値段がとんでもなく高くなり、とにかく食べる物を得るためには、何でも売る、土地にこだわってなどいられないような状況にこのハナムエルは置かれていたのではないか、と考えられます。しかし、エルサレム中の人が似たような状況にあったわけですし、アナトテはバビロンに占領されていましたので、いくら本来の所有者がハナムエルだといっても、その土地をハナムエルから買っても何の意味もない、お金の無駄としか思えないような状況でした。
しかし、エレミヤは神様からの言葉に従って、ハナムエルから土地を買いました。それは、30章から31章にかけてエレミヤ自身が預言していた通り、神様がやがて全イスラエルを回復して下さる、だから、ハナムエルから土地を買うことは無効にならない、という信仰の具体的な告白でした。17節以降を見ますと、このことを通して、エレミヤが更に主に近づけられたことを読み取ることができます。
言葉だけではなく、具体的に信仰に従って行動する時に、神様は私たちにとってもっと近くなり、神様の恵みはもっと現実のものとなるのです。そのようにして、神様の恵みをさらに深く知る者とならせていただきましょう。

 中谷建晴



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