聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「町はその廃墟の上に建て直され、」 (エレミヤ30:18) 今日のエレミヤ書30章から33章までは一つのまとまった預言であると考えられています。そうしますと、32章の1節から2節を見るとわかるように、この預言が語られたのは、エルサレムがバビロンの大軍によって取り囲まれ、攻め落とされることが時間の問題であった時、さらにはそういう状況の中でエレミヤが監禁されていた時である、と考えられます。 エレミヤのそれまでの預言は、ユダとエルサレムの破滅を告げるものが殆どでしたが、この差し迫った絶望的な状況の中で、神様がエレミヤに託されたのは、回復の時がやがて来るという希望のメッセージでした。しかも、その回復は、単にユダの国とその都エルサレムが元の通りに回復されるというだけではなく、今日の30章の3節や4節にあるように、先にアッシリヤによって滅ぼされた北イスラエルも含めた全イスラエルの回復であり、8節で言われているようにもう二度と他の国に占領されることのないという永遠的な回復でした。 この当時のエルサレムの人々がそうであったように、私たちも差し迫った目の前の問題に圧倒されそうになってしまっているかもしれません。そして、それは、彼らにとってそうであったように、私たちの罪の結果の神様の裁きであるかもしれません。私たちはそこでもう取り返しがつかない、と絶望してしまいがちです。しかし、今日の30章18節で「町はその廃墟の上に建て直され」と言われているように、神様は人間的な希望が全て失われてしまったその状況の中から、思いもよらない素晴らしい祝福を私たちに与え、以前にも増して豊かな恵みに与からせて下さるのです。 私たちは人間的に見て何の可能性がなくても、神様の可能性に立つことができる者とされているのです。信じ、感謝し、神様の可能性に立ち抜き、神様の備えて下さっている祝福に与かる者にならせていただきましょう。 中谷建晴 |