一日一章　エレミヤ書27章　中谷建晴

堺大浜キリスト教会聖書一日一章

｢あなたがたも､あなたがたに預言している預言者たちも滅びるようにする｡｣ (エレミヤ27:15)

今日のエレミヤ書27章では､神様がエレミヤを通して､南ユダ王国と周辺の国々に対して､バビロンの支配に服するようにと語った言葉が記録されています｡
3節では､ゼデキヤ王の所に周りの国々から盛んに使者が遣わされていることが示唆されていますが､それらの国々は自分たちが計画しているバビロンに対する反逆に､南ユダ王国をも巻き込もうとしていました｡
それらの国々と南ユダ王国に対して､反逆はあきらめて､バビロンに服従するように､さもなければ､決定的な破滅を招くことになる､と神様はエレミヤを通して語られたわけです｡
しかし､結果としては､ユダの王ゼデキヤも周辺の国々もバビロンに反逆し､預言されていた通りの結果を招くことになってしまうわけです｡彼らがせっかくのエレミヤを通しての神様の警告に耳を貸すことをしなかったことの最も大きな理由は､偽預言者たちがそれとは全く逆のことを預言していたからです｡16節を見ますと､偽預言者たちが『見よ｡主の宮の器は､今すみやかにバビロンから持ち帰られる｡』と預言していたことがわかります｡彼らの言葉は､具体的であること､人々の希望に沿ったものであること､などから､何の根拠もないにもかかわらず説得力のあるもののように人々の心に響いたようです｡しかし､一番肝心なことは､それが神様からの言葉であるのか､真実であるのか､ということです｡
言葉の巧みさに欺かれ､偽りの言葉を信じ､せっかくの主からの語りかけを拒否し､15節で言われているように､偽預言者と共に滅んでしまうようなことにならないように､私たちは心しましょう｡

中谷建晴