聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                     エレミヤ書 47章

「主が剣に命じられたのだ。」
      (エレミヤ書 47:7)

 ペリシテ人というのは、昔のカフトル、今のクレテ島からカナンの西海岸地方に移住してきたギリシャ系の民で、後のパレスチナという名のもとになった人たちです。体格が大きく、先進的な鉄の文化をもち、海洋貿易で富をなしたツロやシドンと強い同盟関係にありました。イスラエルにとっては、収穫期になると攻め込んできて収穫物を奪っていく厄介な隣人でした。イスラエル初代の王サウルはペリシテ人との戦いで死に、ダビデはペリシテの勇士ゴリアテを倒して勇名を得ました。ペリシテは軍事的にイスラエルを圧迫しただけでなく、イスラエルを偶像礼拝に引きずり込み、彼らを信仰的に堕落させました。主の民に恐るべき害毒をもたらした民だったのです。このペリシテが、“南のエジプトからも侵されるが、それよりも、北からのあふれ流れる水、バビロンによって滅ぼされる”とエレミヤは預言しました。“ガザやアシュケロンなどペリシテ人の町々だけでなく、同盟国のツロやシドン、また故郷のカフトルに残っている者たちまでも皆、滅ぼされる”と語り、“それは主によること、主の剣が休むことなく振るわれ、彼らは徹底的に打ち滅ぼされる”と宣告したのです。ペリシテに対する厳しいさばきは、実はユダに対する愛の裏返しです。ユダは、人の目にはカナンの小国に過ぎませんでしたが、主の目には、ユダとの関わり方によっては世界の大国もゆるしてはおかないというほどの大事な愛する子だったのです。この愛が私たちにも注がれているのを覚えます。主の愛顧に感謝し、「私も主を愛します。」と祈りました。

                          唄野隆



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