一日一章　エレミヤ書1章　唄野隆

堺大浜キリスト教会聖書一日一章

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　エレミヤ書　１５章

「わたしがあなたとともにいて、あなたを救い、あなたを助け出すからだ。」
　　　　　　　　　（エレミヤ書　１５：２０）

　この章は主とエレミヤの対話です。主はエレミヤと親しく語りあわれます。エレミヤは心のうちを正直に打ち明け、それにたいして主はねんごろに答えられます。こんな親しい交わりを経験できるとは何という特権でしょうか。しかしその語らいの中味は何と過酷なものでしょうか。イスラエルの罪のゆえです。主はイスラエルを敵の手に渡し、敵が彼らを剣で切り殺し、その死体を犬が引きずり、野の獣や空の鳥が食い漁るという残酷なさばきが来ると告げられます。彼らが悔い改めず、主の宣告を軽んじるからです。厳しいさばきを伝えるエレミヤにたいしても、彼らは激しく言い逆らいます。エレミヤは同胞に責められるつらさを訴えます。主は“彼を守る”と彼を励まされます。エレミヤは勇気を取り直して、さばきの預言を続けます。しかし彼らのそしりはやみません。エレミヤは、主のためにそしりを受けている悲しさを訴え、“主のみことばを聞いたことは喜びでしたが、そのためにこんな苦しみに遭うことになりました、この痛みはいつまでなのですか、あなたは私を欺かれたのですか”と訴えました。主は、“お前が立ち返って主のことばを語るなら、再び主の預言者として立たせよう、彼らはお前に勝てない、わたしがお前を助け出すからだ”と答えられました。この主との親しい交わりが彼を支えたのです。私たちも主の民として生きるときつらい思いをすることがあります。しかし、主に立ち返るなら、主はそれに打ち勝つ力を与えてくださいます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　唄野隆