聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                       ハガイ書 1章

「この宮が廃墟となっているのに、あなたがただけが板張りの家に住むべき時だろうか。」
                      (ハガイ書 1:4)

 ペルシャの王クロスがバビロンを滅ぼしたとき、ユダの捕囚の民は解放され、多くの者がユダに帰り、エルサレムの宮を再建しようとしましたが、礎石を置いたところで土地の人たちの反対にあい、工事は中断し、そのままの状態がつづきました(エズラ4:5)。ペルシャ王クロスはバビロン捕囚の解放令を出して8年後に死に、その子カンビュセスが王位を継ぎましたが、彼のエジプト遠征中に反乱が起こり、カンビュセスは自殺し、ダリヨスが反乱をおさめて王位につくまで、ペルシャは、そして世界も、混乱しました。そういう状況の中で、ユダに帰った民の生活も不安定で、周りの人々の圧迫を受け、その日その日の生活に追われたようです。彼等は自分たちの生活を第一にし、宮の建設は放置したままにしました。しかし、自分のことを第一にする生活はむなしく、彼等は、“多くの種をまいたが収穫は少なく、稼いでも穴の開いた財布にお金を入れる”ような虚しい日々を過ごしていました。そのとき、主は、帰還民の総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアに、「この民は、主の宮を建てる時はまだ来ない。と言っている。」と語り、預言者ハガイを通して「この宮が廃墟となっているのに、あなたがただけが板張りの家に住むべき時だろうか。」と問いかけられました。主は宮が欲しかったのではありません。彼らを、主を第一にする生活に導き返し、彼らが実りある生活を喜べるようにしたかったのです。第一のものを第一にする生活が実りある生活の基礎なのです。

                             唄野隆



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