聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 エゼキエル書 35章 「おまえは、『これら二つの民、二つの国は、われわれのものだ。われわれはそれを占領しよう。』といったが、そこに主がおられた。」 (エゼキエル書 35:10) セイルの山に向かって語られたさばきの預言です。セイルとはエドムのことです。エドムの先祖はエサウで、イスラエルの先祖ヤコブの兄です。エサウとヤコブは双子の兄弟でしたが、主はヤコブを相続人にすると言われました。しかしヤコブは信じて待つことができず、エサウが空腹だったとき、彼に好物の煮物を与えて長子の権を買い取りました(創世記25:27以下)。父イサクがエサウを祝福しようとすると、母リベカにそそのかされ、イサクが視力を失っているのにつけこんで、エサウになりすまし、イサクの祝福を手に入れました(創世記27章)。そんなことから、エドムは、イスラエルに敵意を抱き続け、主の定めを無視して、イスラエルのものは本来、自分たちのものなのだと思い込み、エルサレムが滅ぼされるときには、どさくさに乗じて彼らの嗣業を奪おうとしたようです。ヤコブの子孫イスラエルとユダの二つの民、二つの国は自分たちのものだ、占領しよう、と攻め込んだのでしょう。具体的にどんなことが起こったかはわかりませんが、不思議にその地は後の日に捕囚の民が帰ってくるときイスラエルのものとなるように、整えられました。まさに「そこに主がおられた。」のです。主はご自分の民をしっかりとお守りくださる御方です。そして彼らに敵対する者をさばかれます。エドムは、主の民に対する敵意(5)、イスラエルに与えられた神の恵みを強奪しようとする強欲(10)、また主のみこころを無視する高慢(13)ゆえにさばかれるのです。 唄野隆 |