聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                    エゼキエル書 19章

「あなたはイスラエルの君主たちのために哀歌を唱えて、言え。」
      (エゼキエル書 19:1)

 主は、エゼキエルに命じて、ユダの最後の王たちのために悲しみの歌、哀歌をうたうように命じられました。エゼキエルは、ライオンにたとえて、哀歌をうたいました。“雌ライオンが子獅子を育てたが、最初の若獅子が人を食べ、諸国の民に捕らえられて、エジプトの地に連れ去られた、もう一頭の子獅子を育てたが、その子獅子も人を食べたので、諸国の民に捕らえられて、バビロンに連れ去られた”。そこで一息おいて、今度は、木の枝にたとえた哀歌を続けました。“あなたの母は水のほとりに植えられたぶどうの木、実りもよく、枝も茂った、その枝は王の杖となったが、憤りのうちに木は引き抜かれ、その枝も焼き尽くされた、もうそれには王の杖となる強い枝はなくなった”。ユダ最後の信仰深い王であったヨシヤが死んで、彼の子エホアハズがユダの王になったがエジプトに連れ去られ、彼の兄エホヤキムが王位を継いだが彼は死に、その子エホヤキンが王となってすぐバビロンに連れ去られ、彼の後、彼の叔父ゼデキヤがユダの王になったが、彼もバビロンに背いて滅ぼされ、バビロンに捕らわれ連れ去られて、もはやユダの王位につく者はいなくなった、ということを悲しみうたったのです。歴史的な背景は2列王記、2歴代誌の終わりの部分に記されています。ユダの最後の王たちの悲劇は、すべてユダの罪ゆえの主のさばきによることでしたが、主は、さばきを下されながらも、悲しみ嘆いておられるのです。主がどんなに彼らを愛し、彼らの悔い改めと救いを望んでおられたかが、切々と胸に迫ってくるのを覚えます。

                            唄野隆



Copyright© Sakai Ohama Christ Church All rights reserved.