聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「国と、主権と、天下の国々の権威とは、いと高き方の聖徒である民に与えられる。」 (ダニエル7:27) 今日のダニエル書7章からは、神様がダニエルに示された幻やお語りになられたお言葉が記されています。 ダニエルは夜、夢の中で幻を見ます。夢の中では4つの不思議な姿をした獣が現れます。4節に出てくる、第一の獣はネブカデネザルと彼に代表されるバビロン王国を象徴しています。翼が抜き取られる、というのはネブカデネザルが正気を失った4章の出来事を象徴的に語っていると考えられます。 5節に出てくる第二の獣はペルシヤ王国を象徴し、その獣が口に咥えている3本の肋骨とは、ペルシャが小アジアのリディヤ、そしてバビロン、エジプトの3つの国を征服することを象徴していると考えられています。 6節の第三の獣は、そのペルシヤを滅ぼしたアレクサンダー大王の国を象徴し、それぞれに主権が与えられた4つの頭とはアレクサンダー大王の死後、国が4つに分かれてしまうことを象徴的に語っていると考えられています。 7節の第4の獣はローマ帝国を象徴し、10本の角とはローマが10の国々の連合という形をとるということを象徴しているようです。 8節の一本の小さな角とは、強い力を持った独裁者を指します。25節からしますと、この一本の小さな角に象徴される独裁者とは世の終わりに現れる反キリストのことを指すようです。 ここには大きな時間的な飛躍があるわけですが、ローマ帝国に象徴されるその当時から世の終わりの時まで続く何かから、反キリストが現れるということが示唆されているようです。中には、ヨーロッパ連合、EU、はローマ帝国の再現で、そこから反キリストが出るという人もいますが、そこまではっきりした正確な意味を読み取ろうとするのは行き過ぎでしょう。 25節から27節では、その絶対的な力を持つように思われた反キリストも神様に裁かれ、滅ぼされること、そして、神の民に最終的な勝利が与えられることが預言されています。 どんなに絶対的なものに思えても、世の力は滅んでしまうものなのです。世の力にではなく、神様に従いぬき、最終的な決定的な勝利に与かる者とならせていただこうではありませんか。 中谷建晴 |