聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「主はシオンから叫び、エルサレムから声を出される。」 (アモス1:2) 今日からアモス書です。今日の1章1節からわかるように、アモスは紀元前750年前後、ホセアやヨエルとほぼ同じ時代、北イスラエル王国も南ユダ王国もソロモン王の時代以来の繁栄を謳歌していた時代に、神様の裁きがイスラエルの民の上に来ようとしていることを語った預言者の一人でした。 同じく1章の1節を見てわかるように、アモスは、南ユダ王国のテコアというエルサレムの南、約15kmにある町の羊飼いでしたが、その預言は主として北イスラエル王国についてでした。つまり、神様がアモスに託された働きは、国境線を越えたものであったわけです。私たちはともすれば自分の働きや使命の範囲を自分で勝手に決めてしまいがちです。勿論、今置かれている所が、神様から遣わされた働きの場であることは大原則ですが、時として神様は思いもかけない領域へと私たちを導かれることがあります。そういう時にも、心を柔らかくして、神様の導きに従わせていただきましょう。 今日の1章の3節から、明日の2章の3節までは、イスラエルとユダの周りの国々に対する神様の裁きの宣告です。「三つのそむきの罪、四つのそむきの罪」という表現は当時の言い回しで、「幾つかの」というくらいのことを意味しているだけのようです。13節の最後には、アモン人たちが、軍事的には全く不必要な残虐な行いをしたことが指摘されています。また11節の最後の2行では、エドム人たちが怒りを持ち続けたことが大きな罪として挙げられています。しかし、私たちの中にも、必要もないのに、残酷なことをしよう、言おうとしたり、怒りを忘れられないといった、どうしようもないものがあるのではないでしょうか。自分の中にもそういう罪が巣くっていること、自分もまた罪赦されなければならない罪人であることを認めて、イエス・キリストの十字架による赦しにすがらせていただきましょう。 中谷建晴 |