聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 アモス書 4章 「イスラエル。あなたはあなたの神に会う備えをせよ。」 (アモス書 4:12) 「サマリヤの山にいるバシャンの牝牛ども。」というのはイスラエルの首都サマリヤの上流夫人たちのことでしょう。色艶よく肥え太って傲岸不遜、というところが両所の共通点でした。戯画的に描き出した彼女たちを通して、アモスは、イスラエルの指導者層を非難しました。彼女たちは弱い者、貧しい者を憐れむどころか、彼らの弱みにつけ込んで、彼らを搾取し、虐げ、また主人たちには「何か持ってきて、飲ませよ。」と言う、と語って、イスラエルの指導者たちの自己中心と無慈悲、秩序無視、傲慢さを非難したのです。それは、自分を第一にし、主を恐れないところからくる姿勢です。彼等は宗教には熱心でした。聖所のあったベテルやギルガルの礼拝は盛大で、多くのささげものがささげられました。しかし、それは、主を恐れてのことではなく、自分の敬虔さを見せびらかし誇るためでした。信仰熱心に見えて、実は、主を恐れず、強烈な自己主張を隠している見せ掛けの敬虔は、今の時代でもよく見られることです。私たちはそういう流れに巻き込まれないよう自らを省みる必要があります。主は、外見の宗教的敬虔ではなく謙虚で真実な愛と信頼とを求められるのです。ですから、イスラエルの似非(えせ)信仰を正そうとして、彼らを何度も打たれました。彼らが気づいて主の御許に立ち返るためでした。しかし彼等は帰りませんでした。「それでも、あなたがたはわたしのもとに帰って来なかった。」という主のみことばは何と悲しく響いてくることでしょう。「主よ。帰ります。あなたに会う備えをします。」と祈りました。 唄野隆 |