一日一章　ローマ人への手紙7章　唄野隆

堺大浜キリスト教会聖書一日一章

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ローマ書　７章

「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。私たちの主イエス・キリストのゆえに、ただ神に感謝します。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ローマ　７：２４、２５）

　パウロは、“私たちは罪については死んだ者、神に対してはキリスト・イエスにあって生きている者だ”と言いましたが、彼はそのことを律法によって罪と激しく戦った経験を通して悟りました。彼は、「私はかつて律法なしに生きていましたが、戒めが来たときに、罪が生き、私は死にました。」と告白します。彼は、律法を守って神にお前は義しいと言ってもらおうとしたとき、“戒めは義しく聖なるものだが、自分の中にはそれと反対の方向に動く力が働いていて抵抗できない、自分は罪に捕らえられていて、どうしても神に逆らう”ということを知ったのです。彼は、律法を守ろうとして努力してはじめて、自分が罪に捕らえられていて、自分が望んでいる神さまにほめてもらえるようなことは何一つできない人間だ、と悟ったのです。パウロはそのことを知ったとき、「私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか。」と叫びました。しかし、彼は続けて、「私たちの主イエス・キリストのゆえに、ただ神に感謝します。」と言いました。イエスさまが死んでくださり、私たちもイエスさまとともに死んだので、もはや律法から解き放たれていることを悟り、イエスさまとともによみがえって、神さまに向かって生きる者とされたことを確信したのです。イエスさまによって、新しいいのちに生かされることについては、次の８章で聴きます。

　唄野隆