一日一章　マタイによる福音書14章　中谷建晴

堺大浜キリスト教会聖書一日一章

｢『確かにあなたは神の子です｡』｣ (マタイ14:33)

今日のマタイの福音書14章ではイエス様が大勢の人達に奇跡的な方法で食べ物を与えられたことと水の上を歩かれたという奇跡とが記録されています｡
1節から12節ではイエス様が寂しい所に退かれる背景になった出来事が記されています｡ここでいうヘロデはイエス様がお生まれになった時､ユダヤの王であった、いわゆるヘロデ大王のことではなく､その息子の一人ヘロデ･アンティパスのことです｡このヘロデ･アンティパスは､前の奥さんを離縁して､自分の腹違いの弟の妻であったヘロデヤと再婚したわけですが､バプテスマのヨハネは､その結婚を律法に反するものとして厳しく糾弾し､そのために逮捕され､とうとう殺されてしまったわけです｡罪を認めようとしない、罪から離れようとしない､そのためならどんな不法なこともしかねない人間の姿をこのヘロデの姿は示しているのではないでしょうか｡同じ罪と頑なさが私たち自身の中にあることをわきまえ､罪を認め､素直に悔い改める柔らかい心を持たしていただけるように祈り求めてまいりましょう｡
13節から21節では､イエス様が5つのパンと2匹の魚をお用いになられて大人の男性だけでも5千人の人達に十分な食事を与えられたことが記録されています｡わずかなものであったとしても私たちが精一杯のものを捧げる時､イエス様はそれを祝福して豊かに用いて下さるのです｡私たちもそのようにして、イエス様の御業に与かり､御名を誉め称える者とならせていただきましょう｡
22節から33節では､イエス様が湖の水の上を歩かれた奇跡が記録されています｡神の子であるイエス様には不可能なことはないのです｡私たちはイエス様をそういうお方として本気で信じ､従おうとしているでしょうか｡何とかしてもらえると思える所までで止まってしまってはいないでしょうか。

中谷建晴