聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた。」
(マタイ2:16)

今日のマタイ2章には、イエス・キリストが生まれたしばらく後に起こった出来事が記録されています。
1節に出て来る、ヘロデという、当時パレスチナを治めていた王様は自分の立場を守るためならば、自分の妻や二人の息子を殺すような人物でした。
1節の「博士たち」というのは、当時の天文学者と占い師を兼ね備えたような人たちのことです。この博士たちは東の方からやって来たと言われていますが、当時星占いが盛んで、かつユダヤ人が多数住んでいた、バビロンから来たと考えるのが、一番有力な見方のようです。だとするならば、彼らは800km以上の距離を、キリストを拝み、捧げ物をするために旅して来たということになるわけです。今日とは違って、飛行機も自動車もない時代、しかも山賊にいつ襲われるかわからないような中を彼らははるばる旅してやって来たわけです。このことは、キリストにお会いするということがどれほど価値のあるものであるのか、ということを示してくれているのではないでしょうか。にもかかわらず、私たちは、ちょっとしたことを理由に、今日、キリストと出会う場である礼拝を休むというようなことをしてはいないでしょうか。
16節の出来事はヘロデが自分の王様としての立場を脅かす可能性のある相手として、イエス・キリストを何としても殺してしまおうとしたことを物語っています。そのように、イエス・キリストの生涯は決して平穏無事なものではなかったのです。ですから、キリストに従う私たちにも平穏無事な歩みが約束されているわけではありません。にもかかわらず、間違った期待に捕らわれて失望してしまうのではなく、ヨセフがそうであったように、主の導きに素直に従い、様々の問題や、人々の悪意に晒される中でも、導き、守ってくださる主を経験し、主をますます拝する者とならせていただきましょう。
 中谷建晴



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