聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「彼らは、このたとえ話が、自分たちをさして語られたことに気がついたので、イエスを捕えようとしたが」(マルコ12:12)

 今日のマルコの福音書12章では、十字架にかけられるためにエルサレムに上って来たイエス様が、祭司長、律法学者、パリサイ人、ヘロデ党の者、サドカイ人といった当時のユダヤ人社会の中で指導的な立場にあった者たちと交わしたやりとりが記されています。
 1節から12節では、イエス様が、祭司長、律法学者たちに、自分たちの間違いに気づかせようとして語られた譬え話と、その話を聞いて彼らが悔い改めるどころか、かえってイエス様を逮捕してしまおうとしたことが記されています。しかし、私たちも、自分にとって痛い言葉を聞いた時に、自分の間違いを認めて悔い改めるのではなくて、相手を攻撃したり、自分を被害者の立場に置くことでその話を聞かないで済むようにしようとしたり、それが難しそうな時には、その場を離れることで済ましてしまおうとする、そんなことはないでしょうか。そのような態度はこの時の彼らがそうであったように、さらに重い罪、深刻な事態をもたらします。そうではなくて、素直に自分の罪、過ちを認めて、そうする者にイエス様が与えようとして下さっている恵みに与らせていただきましょう。
 28節から34節のやり取りの中で、イエス様にある程度認めてもらえた律法学者は、人にどう見られるかということで、どう答えるかを決めるのではなく、その問題自身にきちんと答えた人でした。私たちもそのようにして、さらには、きちんと答えた上で、その答に沿って具体的な形で応答をして、神の国に近いという所に止まるのではなく、神の国に入る者とならせていただこうではありませんか。

 中谷建晴



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