聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 マルコ 7章 「あなたがたは、自分たちの言い伝えを守るために、よくも神の戒めをないがしろにしたものです。」 (マルコ 7:9) 主は、私たちと親しく交わることを願われ、主との交わりに備えさせるためにいくつかの戒めを与えられました。しかし、ユダヤ人は、それにいろいろなしきたりを付け加え、それを守ることによって自分を神さまに認めてもらおうとしました。そのようにユダヤ人の間で付け加えられ代々伝えられてきたしきたりが「言い伝え」です。そこには神と張り合う生き方があり、自分のしたことに目が向き主ご自身からは目がそれてしまいます。自分たちの言い伝えを守ることに汲々とし神の戒めをないがしろにする結果を招きながら、それに気づかないということになっていました。イエスさまはそのことを指摘し、表面の宗教的生活様式ではなく内面の主との交わりに目を向け、そのことを心がけるように教えられたのです。その点でスロ・フェニキヤの女の示した信仰はイエスさまにとって大きな喜びだったのではないでしょうか。彼女は、まずイスラエルで異邦人はその後だと言われても怒らず、謙虚に、熱心に、主の恵みを求めました。イエスさまは彼女の信仰をお褒めになり、彼女の願うように娘を癒されました(マタイ15:28)。イエスさまは、人に煩わされることなく、私たちと真正面から向き合い、体が触れ合う親しい交わり、主ご自身と一つになる交わりを開こうとしてくださっているのです。それは信仰を通して開かれます。この箇所の耳が聞こえず口のきけない人のように、イエスさまに親しく触れていただき、「開け。」と言っていただきたいものです。 唄野隆 |