聖書一日一章メッセージ集![]()
![]()
| 堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「『わたしも何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに話 すまい。』」(ルカ20:8) 今日のルカの福音書20章では、エルサレム神殿で人々に教えておられるイエス様に、様々な者たちが論争を挑んで来たこととそれに対してイエス様がどうお応えになられたかということなどが記録されています。 1節から8節では、祭司長、律法学者、長老たちがイエス様の教えが何の権威に、誰の権威にもとづくものかということをイエス様に問いかけて来た時の様子が記されています。イエス様に問いかけた者たちは、人々から権威を認められていた者たちであったので、当然、イエス様は恐れ入って答えるだろうと思っていたのではないか、と思われます。しかし、イエス様はまず彼ら自身の姿勢、態度を逆に問うたわけです。そして、自分自身を明らかにしようとしない彼らに答えることは拒否されたのです。イエス様は、自分自身を明らかにしようとしない者にはお答えにならないのです。自分が本当は何を求めているのか、自分の本当の気持ちはどのようなものなのか、そういうものに目を向けないままで、本当の意味でイエス様を知ることはできないのです。 17節の「礎の石」とはイエス様ご自身のことです。また、18節で、「粉々に砕ける」とは、その人の持っているプライド、自分を隠している仮面のようなものが全部取り去られることを象徴的に語っているようです。私たちは、自分の立場、自分の実績、自分の知識によってあるいは、場合によっては自分の弱さをさえ用いて、自分自身の本当の姿を隠そうとしている者ではないでしょうか。そうではなくて、自分の弱さを、寂しさを、罪の重荷で苦しんでいること、不安であることをそのまま認めて、イエス様の赦しと愛を、また私たちを生かしてくれる力をそのまま受け取り、経験する者とならせていただきましょう。 中谷建晴 |