聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「ヨセフもガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。」(ルカ2:4)

今日のルカの福音書2章では、イエス様がお生まれになった次第と、それに引き続いて起こった一連の出来事、さらにはイエス様の少年時代のエピソードが記録されています。
1節から7節では、イエス様が預言通りベツレヘムでお生まれになった次第が記されています。イエス様の両親である、ヨセフとマリヤがその時、自分たちの住んでいたナザレの町を離れて、ベツレヘムにいたのは、1節から3節で記されているように、ローマ皇帝の命令による住民登録のためでした。住民登録の主な目的は、確実に税金を取り立てるということにあったようですから、ユダヤの人々にとっては、喜んで進んでしようとはとても思えなかったことであったでしょう。ただでさえ、そうであったのに、ヨセフとマリヤにとっては、出産を間近に控えた中での旅を強いられたわけですから、尚更、なぜこんなことをしなければいけないのか、という思いが強かったのではないか、と思われます。あるいは、ひょっとしたら、逆に、結婚前に妊娠して、何やかやと噂の的になっていた二人にとってはむしろ好奇心に満ちた人々の目から逃れることができる機会と思えたかも知れません。いずれにせよ、当時の旅の大変さも考え合わせると、この時のヨセフとマリヤの旅は決して、愉快なものではなかったと思われます。さらには、恐れていたように、旅先での出産となってしまったわけです。しかも、7節に記されているように、宿屋ですらなく、家畜小屋での出産となってしまったわけです。しかし、このことを通して、イエス様は預言されていた通りベツレヘムでお生まれになることとなったわけです。
私たちの歩みの中でも、なぜこんなことが、なぜよりによってこんな時に、そんな風に思うことがあるかも知れません。しかし、それも全て神様のご計画の中にあることなのです。なぜこんなことがこんな時にと思わざるを得ないような時にも、ただただ神様を信じ、信頼して、神様の御業に与かり、神様のご栄光を拝する者とならせていただきましょう。

中谷建晴



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