聖書一日一章メッセージ集![]()
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| 堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「彼らはみな、妻や子どももいっしょに、町はずれまで私たちを送って来た。そして、ともに海岸にひざまずいて祈ってから、私たちは互いに別れを告げた。」 (使徒21:5) 今日の使徒の働き21章ではパウロが第三次伝道旅行を終えて、エルサレムに向かう途上で起こった出来事と、エルサレムでパウロがローマの軍隊によって捕まえられてしまうようになった事の次第が記録されています。 1節の冒頭の「私たち」という表現は、このエルサレムへの旅に、この使徒の働きの著者であるルカ自身が一緒だったということを示しています。 小アジア、現在のトルコ半島の西の海岸沿いに南に下って来たパウロは、1節の最後に名前の出てくるパタラという港から一気に地中海を横切って、エルサレムの北200kmほどのところにあるフェニキヤの港町ツロに到着します。4節では、パウロがその町のクリスチャンたちを見つけ出し、彼らを指導したことが記されています。ツロの町のクリスチャンの群れは、恐らくは、ステパノが殺された後に起こった迫害でエルサレムを追われたクリスチャンたちの証しの実であったであろうと考えられます。また、中にはエルサレムでの迫害から逃げて来た人たち自身も含まれていたかもしれません。そして、パウロはかつてその迫害を加えた側の人物であったわけです。しかし、4節の後半から5節にかけて記されているツロのクリスチャンたちのパウロに対する態度から、彼らがパウロを赦し、受け入れ、心から愛していたことを伺い知ることができるように思われます。キリストにある愛の交わり、クリスチャンの交わりの麗しさ、豊かさを私たちはここに見ることができるのではないでしょうか。お互いを赦し、受け入れ、愛し合う所にキリストの麗しい香りが溢れるのです。私たちもそのような交わりを生み出し、その交わりを通して主を証しする群れとならせていただこうではありませんか。 中谷建晴 |