聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「しかし、この群衆を見たユダヤ人たちは、ねたみに燃え、」 (使徒13:45)

今日の使徒の働き13章では、アンテオケ教会からキリスト教会の歴史上、初めての宣教師としてバルナバとサウロが送り出されたこと。そのサウロとバルナバがキプロス島を経由して、小アジア、現在のトルコの国、の南の、海沿いの地域で福音を宣べ伝えた時の様子、が記録されています。
5節に書いてあるように、彼らはまずその町にあるユダヤ人の会堂で福音を語りました。当時、地中海世界の各地にユダヤ人の居住地がありましたが、そこには必ずシナゴーグと呼ばれる会堂があり、14節から15節でも記されているように、聖書の朗読やお祈り、メッセージなどがされていました。15節では初めての旅人でしかないサウロがメッセージをするように頼まれていますが、おそらくは、これはサウロが当時のユダヤ人社会では指導的な立場にあり尊敬もされていたパリサイ人の身なりをしていたためであろうと考えられます。彼らはそういう機会を用いて福音を語ったわけです。
6節から12節では、パポスでサウロたちが地方総督に福音を伝えるのを妨げようとした、エルマという人物が、目に見える形で罰を受け、その結果、地方総督がはっきり信仰を持つようになったことが記されています。反対や妨害でさえも、福音がはっきり伝わって行く機会として用いられるものなのです。
44節から45節では、ピシデヤのアンテオケで、サウロのメッセージを聞いて、せっかく心を開きかけたユダヤ人たちが、異邦人たちの救いを妬んで、サウロたちをむしろ迫害するようになってしまったことが記されています。46節でサウロが言っているように、そのために彼らはせっかく与えられようとしていた救いを受けることができなくなってしまったのです。妬みとはこのようなもの、誰よりも自分自身から恵みを遠ざけてしまうものなのです。このユダヤ人たちのように、妬みのゆえに、自分から心を閉ざしてしまい、せっかく与えられようとしている祝福を失ってしまうことのないように心しましょう。

中谷建晴





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