聖書一日一章メッセージ集![]()
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| 堺大浜キリスト教会聖書一日一章 「主は御使いを遣わして、ヘロデの手から、また、ユダヤ人たちが待ち構えていたすべての災いから、私を救い出してくださったのだ。」 (使徒12:11) 今日の使徒の働き12章では、昨日の11章の終わりに記されていたユダヤを襲った飢饉よりも時間的には少し前に起こった、ヘロデ王によるエルサレム教会への迫害の様子が記録されています。 1節に出てくるヘロデ王は、ヘロデ・アグリッパという、イエス様がお生まれになった時代に王であったヘロデ大王から見れば孫に当たる人物です。また、イエス様が宣教の働きをされていた時代にパレスチナの一部を治め、バプテスマのヨハネを処刑したり、十字架につけられる直前のイエス様を侮辱したヘロデ・アンティパスから見れば、甥に当たる人物です。 純粋なユダヤ人ではないヘロデ一族の出身で、ローマの傀儡でもある自分が王であることに対してユダヤ人たちが反感を持っていることを彼はよく知っていましたから、機会を見つけては、ユダヤ人たちのご機嫌を伺うようなことをしていたようです。2節から3節を見ますと、12弟子の一人であったヤコブを殺し、ペテロを逮捕したのも、そのためであったことがわかります。しかし、22節から23節では、そうして人に気にいられよう、気にいられようと努力を重ね、神様を無視し、神様に背くような生き方をして来たヘロデ・アグリッパの最期はあっけないものであったことがわかります。人の目ばかりを気にかけて生きる人生は、結局の所、空しいものなのです。 ヘロデ・アグリッパの死は奇跡的なものではありませんでしたが、ペテロが牢獄から解放された次第は奇跡的なものでした。神様は奇跡的であっても、そうでなくても、あらゆる方法を用いられて、御心を成し遂げられるお方なのです。このお方がいつも私たちを最善へと導いて下さっていることを信じ、このお方を信頼して、平安の中を歩む者とならせていただきましょう。 中谷建晴 |