聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」 (使徒1:8)

今日から使徒の働きです。使徒の働きはルカの福音書を書いた、医者ルカによって書かれたもので、元々はルカの福音書と一緒に読まれたものであったと考えられています。いわばルカの福音書が上巻で、使徒の働きが下巻というような取り扱いを受けていたようです。
使徒の働きは、そのタイトルの示す通り、復活されたイエス様が天に帰られた後、その後を継いだ弟子たちがどのように宣教の働きを進めて行ったかということの記録です。その中でも特に中心的な人物として描かれているのはペテロとパウロです。著者であるルカがパウロと一緒に宣教旅行をしていたこともあって後半ではパウロの働きが中心になっています。そのパウロがローマでの働きを始めた所で使徒の働きは終わっていますが、そのことからも、あるいは他のいろいろなことを考え合わせても、この使徒の働きはローマ皇帝ネロによるキリスト教迫害が起こる寸前の紀元64年に書かれたものだとするのが妥当なようです。
さて、今日の使徒の働きの1章では、イエス様が天に帰って行かれたことと、その後、弟子たちがくじを引いてイエス様を裏切り、自殺したイスカリオテのユダの代わりとなる人物を選んだことが記録されています。
天に帰られるイエス様が弟子たちに与えられた命令は、4節と5節に記録されているように、聖霊を与えられるまでエルサレムに止まっていることでした。さらにイエス様は8節で聖霊こそが宣教の力の源である、ということを明らかにされておられます。
何よりも先に、主の前に静まること、聖霊を与えられ、聖霊に押し出されて、そうしてから動くことが実を結ぶ働きのカギなのです。私たちもそのようにして実を結ぶ歩みをする者とならせていただこうではありませんか。

 中谷建晴



Copyright© Sakai Ohama Christ Church All rights reserved.