聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 イザヤ書 58章 「見よ。あなたが断食をするのは、争いとけんかをするためであり、不法にこぶしを打ちつけるためだ。」 (イザヤ書 58:4) イスラエルにたいする痛烈な主のみことばです。主は、「せいいっぱい大声で叫べ。角笛のように、声を上げよ。わたしの民に彼らのそむきの罪を告げ、ヤコブの家にその罪を告げよ。」と言われます。しかし、イスラエルは、“自分たちは主を求めている、断食までして主をあがめている”、と答えるのです。その断食を主は、「見よ。あなたが断食をするのは、争いとけんかをするためであり、不法にこぶしを打ちつけるためだ。」と一刀両断に退けられます。律法を守ることを第一にする宗教は、それを守ることによって自分を正しいと主張し、律法を守ることに不徹底な者を軽蔑する冷酷な人を生み出し、そのくせ、断食の日に自制し、雇用者にきちんと賃金を支払い、捕らえられている者を解放し、飢えた者にパンを与え、貧しい人々を助け、肉親を大事にするような普通の善はできなくさせるのです。“こういう人が宗教に熱心なのは、自己主張のためであり、だから人と争うことになるのだ”とイザヤは痛烈に似非(えせ)宗教を断罪します。実際、宗教家の自己主張から出る争いほど根の深いものはありません。戦争でも、宗教戦争が長く残酷なものになりやすいことは歴史の示す事実です。逆に、自分の罪に気づき、その罪を贖ってくださったイエスさまを受け入れ、御霊によって歩みだす人は、へりくだって、人々に仕えることを喜び、平和を造り出し、「破れを繕う者、(廃墟を)回復する者」とされます。「私もそうしてください。」と祈りました。 唄野隆 |