聖書一日一章メッセージ集



堺大浜キリスト教会聖書一日一章

                      イザヤ書 52章

「『ここにわたしがいる。』と告げる者がわたしであることを知る・・・。」
           (イザヤ書 52:6)

 この章はシオン、すなわちエルサレム回復の預言です。イスラエルは、主の民として選ばれながら、主を信ぜず、主にそむいたため、主のこらしめを受けて苦しみました。昔はエジプトで奴隷とされ、近くはアッシリヤに苦しめられていました。しかし主は彼らに、「あなたがたは、ただで売られた。だから、金を払わずに買い戻される。」と主の救いを告げられました。イスラエルのことで主が侮りを受けたので、イスラエルは何の対価も払わず、ただ主の御名のために、主が彼らを救うと言われるのです。それは、イスラエルの主こそ主であり、ただ一人「わたしだ。」と言うことのできる御方であることが明らかにされるためです。「わたしだ。」という宣言は、主こそ、すべてのものを生み出し、生かす御方、そこに御自身を現わされる御臨在の主だ、という宣言です。この預言は、直接的にはバビロン捕囚からの解放で実現しましたが、究極的にはイエス・キリストの救いで私たちのものとなりました。主の救いを経験し、主の御業を見るとき、私たちは、主御自身に直面しているのを感じ、おそれを覚えます。聖なる御方を目の前にするおそれは信仰の世界で欠くことのできない大事な経験です。イザヤは、このことを語った後、続けて主の救いを告げる者の美しさと光栄を歌い、主の救いを経験した者に、“古い廃墟を去り、汚れを取り除き、主の導かれる祝福の道を、主に後押ししていただいて、しっかりと歩め”と勧めます。その道は、主のしもべの備えてくださる、人の目には驚きの新しい道です。このことは次章で聞きます。

                            唄野隆



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