聖書一日一章メッセージ集


出エジプト記 11章

「こうしてモーセは怒りに燃えてパロのところから出て行った。」

                   (出エジプト記 11:8)

 九つの災いを受けたパロが、イスラエルが荒野に出て行って主を礼拝するのは許すが、家畜は残していけ、という妥協案を提示したとき、モーセは、“家畜の中から主にささげものをするのだから、すべて連れて行く”と答えました。パロは、モーセとアロンに、“二度と来るな、再び顔を見せたら殺す”と言いました。モーセも、“二度とあなたの顔を見ない”と宣言しました。そのとき、主は、モーセに、“パロとエジプトにもう一つの災いを下す、その後でイスラエルは一人残らずエジプトを出る、そのときエジプト人から贈り物を受けよ”と仰せられました。不思議なことに、この頃、モーセは大きな尊敬を受け、イスラエルはエジプト人の好意を受けるようになっていました。主を信じるとき、はじめは嫌われ、迫害されますが、信仰に立ち続けると、人々から尊敬されるようになることがあります。人の心のうちには、神を求め、真実さを慕う心が植えつけられているのです。エジプト人も、モーセの真実さに目が開かれ、災いをもたらしているのがパロの不遜と頑なさだと気づきはじめていたのでしょう。モーセは、“主はこう言われる。エジプト中の初子は皆、死ぬ、しかし、イスラエルには死の手は及ばない、主がイスラエルとエジプト人とを区別されるのを知るためだ、あなたの家臣たちは皆、イスラエルに出て行ってくれと頼むだろう、その後で私たちは出て行く”と宣言し、怒ってパロの前から出て行きました。エジプト人の痛みを思う悲しみとパロの頑なさにたいする怒りに燃えるモーセの心が切々と迫ってきます。

唄野 隆




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