聖書一日一章メッセージ集


出エジプト記 1章

「イスラエルの民は増え、非常に強くなった。」

                   (出エジプト記 1:20)

 アブラハム、イサク、そしてヤコブに、主は、彼らの子孫を増やし、カナンの地を与えると約束されましたが、飢饉が来て、イスラエルはカナンの地に住めなくなりました。そのとき、不思議に、先に、兄弟たちに憎まれ、奴隷に売られたヨセフが、エジプトで、王パロの夢を解き、豊作の間に飢饉に備えるようにと進言し、それが認められて、パロに次ぐ権力を与えられていました。彼は、食料を求めてエジプトに来た兄弟たちを認め、赦し、彼らを招いたので、イスラエルはエジプトに移住してきました。彼らはエジプトで豊かになり、大部族になりました。しかし王朝が変わり、イスラエルが増え力を持つことが危険視されるようになり、イスラエルは厳しい苦役を課されました。それでも、イスラエル人は増え続けました。主が彼らを祝福されたのです。エジプトの経済は、イスラエル人の苦役によって支えられるところ大きかったのです。エジプトにとって、イスラエルの労働力は貴重でしたが、イスラエルが力を持つことは危険でした。ですから、王は、助産婦たちに、イスラエルの女が子を産むとき、女だったら生かしておき、男だったら殺すように命じました。しかし、助産婦は主を恐れ、男も生かしておきました。それで、イスラエルは、ますます増え広がりました。主の恵みだと言うほかありません。しかし、王は、全国民に、イスラエルの男の新生児は皆ナイル川に投げ込め、と命じました。とんでもない災いでしたが、それが主の救いの伏線となったのです。私たちも、苦難の中に主の救いの前触れを見る者でありたいものです。

唄野 隆




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