聖書一日一章メッセージ集


                       

創世記 46章

「神は夜の幻の中でイスラエルに、『ヤコブよ、ヤコブよ。』と言って呼ばれた。彼は答えた。『はい。ここにいます。』」

                     (創世記 46:2)

 ヤコブは、死んだと思っていたヨセフが生きていて、エジプトで力を得ていると聞き、彼に会おうとしてエジプトへ向けて旅立ちました。ベエル・シェバまで来たとき、父イサクの神にいけにえをささげました。祖父アブラハムが飢饉のとき、エジプトに下って、妻サラを妹だと偽る失敗をしたこと(12:10以下)、また父イサクも飢饉のときエジプトに下ろうとして主にとどめられ、アビメレクのところで妻リベカを妹と偽る失敗を犯し、べエル・シェバまで来て、そこで主の祝福を回復されたことを思い出し(26:23−25)、感謝とともに不安を覚えたのでしょうか。主は、夜の幻の中で、ヤコブに、「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。」と語りかけられ、エジプトで彼を大いなる国民とすると約束し、「わたし自身があなたといっしょにエジプトに下り、また、わたし自身が必ずあなたを導き上る。ヨセフの手はあなたの目を閉じてくれるであろう。」と言われました。主のみことばをいただき、主の御導きに従って歩むほど確かなことはなく、主が共に歩んでくださることほど大きな祝福はありません。ヤコブは、おことばどおり、エジプトで幸いな生涯最後の時期を過ごし、遺体はカナンのマクペラにあった先祖伝来の墓に葬られました(50:13)。この章の後半部分では、ヤコブの家族70人がエジプトに下り、ゴシェンの地で彼ら独自の共同体を形成できるようにヨセフが取り計らったいきさつが記されています。

唄野 隆




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