聖書一日一章メッセージ集


                       

創世記 36章

「これはエサウ、すなわちエドムの歴史である。」

                      (創世記 36:1)

 35章の終わりでイサクが死に、イサクの歴史が終わりました。イサクの後をついだのはヤコブでしたが、ヤコブの歴史を語る前に兄エサウの歴史が短く語られます。エサウはヤコブの兄でしたが、信仰の遺産を軽く見、自分の望むことを大事にしたので、アブラハム、イサクと続いた信仰の系譜から外れました。自分から離れて行ったのです(6節)。アブラハムは、カナン人たちの主を無視する生き方を見て、息子イサクの妻を彼らの中から求めてはならないと思い、篤く信頼するしもべを故郷に送り、主を信じる娘の中にイサクの妻を求めさせました(24章)。ヤコブもパダン・アラムから主を信じる妻を求めました(28,29章)。しかし、エサウはカナンの娘を、しかも二人も妻にし、彼女たちが両親の気にいらないのを知ると、さらにイシュマエルの娘を妻に迎えました。エサウの妻の名を記した聖書のほかの記事を見ると(26:35,28:9)、別の名が記されていますから、3人の妻たちがそれぞれ別の名を持っていたのでなければ、もっと多くの妻がいたことになります。事実はどうであったか確かなことはわかりませんが、彼が自分の欲望や都合を優先させる生き方をしていたことがうかがえます。そこに彼の問題があったのです。主を第一に生きる者としてください、と祈りました。しかし、エサウの子孫も、そして彼らと何らかの関わりを持った者たちにも、主が目を留め、名前を記しておられます。主はどんな者をも愛し、目を留めてくださっているのです。主に立ち返るなら救いの手を伸べてくださいます。

唄野 隆




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