聖書一日一章メッセージ集


                       

創世記 35章

「こうしてヤコブがパダン・アラムから帰って来たとき、神は再び彼に現われ、彼を祝福された。」

                      (創世記 35:9)

 シメオンとレビがシェケムを欺き略奪したとき、ヤコブは、困ったことをして、私たちを憎まれ者にしてしまった、と苦情を言っただけでしたが、そのヤコブに主が、“立ってベテルに上り、兄エサウから逃れたとき、お前に現われた主に祭壇を築け”と語られました。悔改めて、信仰の原点に立ち返り、新しく出直せ、と言われたのです。私たちも、罪を犯したとき、失敗したとき、また行き詰ったときは、あれこれ取り繕うのでなく、直ぐに悔改め、主の御許に立ち返り、新しく出直すことが大切だと示されます。ヤコブは家族を皆あつめ、すべての偶像を捨てさせ、身をきよめ、べテルに上りました。主は彼らを守り、周りの人々が彼らの後を追い、彼らを打つのを止められました。ヤコブはパダン・アラムからまっすぐべテルに上るべきだったのに、シェケムに止まり、罪を犯し、その地の人々との関係を損ない、大きな負の財産を抱え込んでしまいました。それでも彼がテルへ行ったとき、主は彼に現われ、先に約束されていた祝福を再確認されました。主は悔改める心を軽しめられることはないのです(詩篇51:17)。その後、彼の愛していたラケルは死に、ラケルの最後の子ベニヤミンが生まれました。そして、父イサクが死に、兄エサウと一緒に彼を葬りました。一つの時代は去り、次の時代が始まったのです。しかし、その時代も罪にまといつかれた時代でした。しかし、主はそういう罪人をも救いに導く深い愛と大きな御力とを示してくださるのです。

唄野 隆




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