聖書一日一章メッセージ集


                       

創世記 5章

「エノクは神とともに歩んだ。神が彼を取られたので、彼はいなくなった。」

                      (創世記 5:24)

 「これはアダムの歴史の記録である。」という書き出しは創世記に何度か出てくる見出しで、その後に出てくる出来事の表題です。アダムの歴史の記録とはアダム以後の人間の歴史でしょう。それは一言で言えば“生きて後継者を生み、その後、何年か生きて他の子たちを生み、そして死ぬ”ということです。昔ある先生から心に残る歌を聞きました。確か「人生は食て寝て起きる繰り返し、子が親になり、子が親になり」だったと思います。神さまは人を神のかたちに似せて創造し男と女に創造されました。ですから人は交わりの中に生きます。そして新しいいのちを生み出します。しかし最初の人は妻とともに罪を犯しました。罪人は死ななければなりません。アダムは彼のかたちどおりの子を生みましたから、人は生きますが死ななければならないのです。しかし彼が生む新しいいのちは続きます。次の世代に望みを託して。しかし、そのままでは人は死を克服することはできません。ですからアダムの子孫の中に、神さまご自身が介入され、神であり人であるイエスさまが生まれ(ルカ1:35)、イエスさまの死と復活によって、罪を贖い死を克服し、永遠に生きる道を開いてくださったのです(ローマ5:15−19)。ただただ神の恵みです。死に支配された人間の歴史の中で、エノクは神とともに歩んで死を見ず、移されました(ヘブル11:5)。ノアは慰めを与えました。イエスさまによる救いを指し示す証の光です。私はイエスさまに手を差し伸べます。

唄野 隆




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