聖書一日一章メッセージ集


                       

創世記 3章

「そこで女が見ると、その木は、まことに食べるのに良く、目に慕わしく、賢くするという木はいかにも好ましかった。」

                       (創世記 3:6)

 神の創造された世界は非常に良かったのですが、サタンは蛇の姿をとって人を罪に誘いました。聖書では罪とは的外れのこと。神が人を愛し、人は神を信頼し神に従う、これが的を射た関係ですが、サタンは、神が善意をもって自由を与え、ただ一つ園の中央にある木の実だけは食べてはならないと言われたその木の実を食べるように女を誘いました。その禁令は、他の善きものを目にしても神を選び取る信頼の決断を重ねることによって神との人格的関わりを育てるためだった、と私は理解していますが、サタンは、その禁令は人が神のように賢くなるのを妨げるためで、それを破っても死ぬことはない、と言いました。神に対する信頼を捨てさせようとしたのだと思います。女は、その木を見て、その木が食べるのに良く、目に慕わしく、賢くなることは良いことだと思って、木の実を取って食べました。罪は神と等しくなろうとしたところにありました。神のかたちに造られた人は主体的存在ですが、神に応答するところで主体性が確立され自由に生きることができるのです。神に代わって自分が主となろうとするのは的外れで死を招きます。人が禁断の木の実を食べたとき、彼は神から引き離され、いのちを失い、お互いの間も愛し合う関係でなく支配と隷属の関係になり、自然の反逆を受け、労苦して自分を生かそうとして結局は死に捕らえられます。罪の報酬は死です(ローマ6:23)。この罪と死とからの救いを与えてくださるのがイエスさまです。感謝です。

唄野 隆




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